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2013年2月 7日 木曜日

遺言知識①~口頭での遺言は有効?~

当サイトにお立ち寄り頂き,ありがとうございます。
弁護士の伊藤崇です。

「文書はないが,口頭で遺言をしていった」

「常々,全財産は私に譲ると言っていた」

遺言書はないけれども口頭で遺志を述べていた,
これは有効にならないのか,
そうした御相談を頂くことがあります。

民法では,遺言は原則として書面ですることが求められています。

ですから,上記のようなケースでは
遺言はないものとして扱われ,
法定相続割合に従った相続をすることになります。

せっかくの遺志が生かされないことになるのです。


「遺言書を書いて欲しい,とはなかなか言い出せなかった」

今回のようなケースでは皆さんそう仰います。

確かに言い出しにくいことではありますが,
せっかくの遺志が無になってしまい,
自分の相続を巡って家族で争いになる。

そうしたことはお亡くなりになる方の本意であるはずはないように思います。

投稿者 南舘・北川・伊藤法律事務所 | 記事URL

2013年2月 1日 金曜日

非嫡出子の相続について

こんにちは、弁護士の北川ひろみです。

今日から2月が始まりましたね。
あっという間に過ぎてしまった1月でしたが、
安倍新政権のもと、新しい政策が次々打ち出され、
相続対策に関しても、孫への教育資金の贈与に関する減税
など、気になる動きがみられました。

裁判例に関しては、非嫡出子の相続分についての規定が
憲法違反であるとする判決が出た(言渡は11月とのことで
す)ことが、報道されました。非嫡出子(ひちゃくしゅつし)
とは、婚姻をしていない男女の間に誕生した子のことをい
います。民法900条は、この非嫡出子の相続分を、嫡出子
(婚姻している男女の間に誕生した子)の相続分の2分の
1と規定していますが、この規定が、憲法の定める法の下
の平等に反するのではないかという議論です。

この点に関して、最高裁は、違憲ではないとの判例を維持し
ていますが、高裁レベルでは、事案によって、この規定を適
用することは憲法に反するとの判決が出ています。報道され
た判決は、地裁判決ですが、この流れに沿ったものです。

確かに、子どもは、どのような関係の両親から生まれるかに
ついて、何の選択権もありませんし、責任もありません。
また、近年、夫婦や親子のあり方は多様化しており、我々の
意識も変わってきています。ヨーロッパをはじめとする海外で
も、相続分を平等にすることが趨勢となっています。今後、明
治時代に設けられた内容のこの規定を、いつまで維持してい
くのか、立法的解決も含め、議論するときに来ているように感
じます。








投稿者 南舘・北川・伊藤法律事務所 | 記事URL

2013年1月23日 水曜日

事業承継①~事業承継対策が必要になる企業の特徴~

当サイトにお立ち寄り頂き,ありがとうございます。
弁護士の伊藤崇です。

今回は「事業承継」について取り上げたいと思います。

事業承継というのは,簡単に言えば,現経営者から後継者に経営を引き継ぐことです。

大まかに言うと,
①事業用資産の承継(いわば財産の引継ぎの問題)
②承継の方法・後継者の決定・後継者の経営能力の養成
の2点から事業承継を行っていく必要があります。

「事業承継」という言葉は聞くけれども,うちの会社に必要なのかわからない,そんな経営者の方もおられるのではないでしょうか。

事業承継対策が必要になる企業の特色としては,次のようなものがあげられます。

1 現経営者が自社株式の大半を保有している。
→自社株式の承継の問題が生じます。

2 会社用資産の多くが現経営者個人名義になっている。
例)現経営者個人名義の土地上に会社名義の社屋が経っている。
  現経営者個人名義の建物を会社が使用している。など
→会社用資産の承継の問題が生じます。

3 会社の「お金」と現経営者個人の「お金」との境界が曖昧になっている。
例)現経営者が会社に貸付をしている。
  現経営者個人名義の預貯金がいざというときの運転資金になる。など
→現経営者の会社に対する貸付金や預貯金の承継の問題が生じます。

4 現経営者が会社の負債のほぼ全てについて個人連帯保証をしている。
→連帯保証債務の承継の問題が生じます。

以上のうち1つ以上にあてはまる企業は何かしら事業承継対策が必要になります。

日本の中小企業の大半は以上のうち複数にあてはまる企業がほとんどだと思います。
事業承継対策は時間がかかることが通常ですから,なるべく早めに対策を講じることが肝心です。

次回は事業承継対策を講じなかった場合のリスクについて取り上げたいと思います。

投稿者 南舘・北川・伊藤法律事務所 | 記事URL

2013年1月16日 水曜日

生前相続対策の幅が広がる??生命保険会社の現物給付解禁

当サイトにお立ち寄り頂き,ありがとうございます。
弁護士の伊藤崇です。

現在,生命保険会社が保険金の代わりにサービスや物品を提供する「現物給付」は原則的に禁止されています。

金融庁は,今回この規制を緩和し,保険金の受給と「現物給付」の選択ができる保険商品の販売ができるよう法改正を行うとのことです。

例えば,
介護が必要になったときに有料介護付老人ホームへの入居を約束する保険や
保険契約者が亡くなったときに保険契約者が希望していた葬儀を催すことを約束する保険,
父親が亡くなったときにその子どもが保育所に優先的に入ることを約束する保険
などが想定されていて,規制緩和により,こうした保険が販売されることになるかもしれません。

これまではいったん保険金を支払ってもらい,介護サービスや葬儀などを家族や遺族が探して内容を決める必要がありましたが,健康な内に老後の生活を自分で決めておきたいと思う方や,健康な内に老後の備えを固めておきたいと考える方が増えてきたことから,今回の規制緩和につながったようです。

これまでの相続・遺言対策は,自分が亡くなった後の遺産の分配をどうするか,という点に重きが置かれていましたが,今後は自分の介護や葬儀をどうするか,といったことも踏まえて,より幅広く,柔軟に生前の対策を講じることができるようになりそうです。

時代のニーズに沿うように法改正が行われ,新たな商品が登場していきます。

それにあわせて生前相続対策も検討していく必要がありますね。


投稿者 南舘・北川・伊藤法律事務所 | 記事URL

2013年1月15日 火曜日

相続についての誤解

こんにちは、弁護士の北川ひろみです。

また新しい一週間が始まりますね。
皆さんは、週末、どのようにすごされますか。
知り合いのビジネスマンのかたは、日曜日の夕方、
サザエさんのテーマソングが聞こえてくると、
もう翌日からの戦闘態勢に入るとおっしゃっていました。
確かに、前日からウオーミングアップしておくと、月曜日からの
仕事の効率はあがるように思います。
さあ、お互い、頑張っていきましょう。

さて、今日は、よく聞く「相続についての誤解」を
いくつかご紹介します。
1,相続放棄を宣言した!
よく遺産分割で判子代だけもらって他に何も
もらわなかった場合に「放棄した」と言う方が
おられます。
しかし、法律に基づいた放棄手続をとっていなければ、
正式に放棄したことにはなりません。その違いは、
後日、遺産に借金があることが判明したときに出てきます。
正式に放棄していなければ、借金の相続を免れることが
出来ないという事態になりかねません。

2,夫の前妻との間の子どもは、夫の相続人ではない?
例え幼少のころに別れて、全く縁が無くなった子どもでも
相続人で有ることにかわりありません。
そのため、遺産分割のときに、子どもの所在を調査して、
連絡をとらなければならない場合があります。
逆のパターンですが、幼少のころに別れた母親に相続を
させたくない(遺留分は別です)と考え、遺言を書いてお
られるかたもいます。

3,他の人の養子になった子どもは、実家の相続権は
無くなる?
これも違います。養子に行っても実家との相続関係は
無くなりません(特別養子は別です)。
かつて、嫁いだ娘には相続権がないとか相続分は少し
でいいと誤解されていたのも同じような例です。

この他にも、世間で常識と思われていることが、
実は間違っているということがままあります。
大切なことを判断するときには、専門家の意見を
聞いてみることをおすすめします。







投稿者 南舘・北川・伊藤法律事務所 | 記事URL

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