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2012年12月26日 水曜日

相続税の連帯納付義務

当サイトにお立ち寄り頂き,ありがとうございます。


一定の相続財産がある場合に「相続税」が課税されることは
ご存知の方も多いと思います。

ですが,この「相続税」に「連帯納付義務」があることは
あまり知られていないように思います。

相続税は相続人が実際に相続する割合に応じて課税されるのが原則です。

ですから相続人が複数いる場合,
自分(仮にAさんとします)が相続する分に対して相続税が課税され,
他の相続人(仮にBさんとします)が相続する分に対してはBさんに相続税が課税されることになります。
従って,Aさんに課税された相続税はAさんが納税しなければなりませんが,Bさんに課税された相続税はBさんが納税すべきであってAさんは納税しないでもいいはずです。

しかし,実際はそうではありません。
Bさんが何らかの理由で自分に課税された相続税を納税できなかった場合,Aさんは自分に課税された相続税を納付するだけではなく,Bさんに課税された相続税も納付しなければなりません。

これが「相続税の連帯納付義務」です。

連帯保証人をイメージして頂くとわかりやすいかもしれません。

Bさんが相続税を納付できない事情には複数の場合があります。
例えば,
・Bさんに多額の負債があり,相続した財産がその負債の支払にあてられてしまったような場合
・Bさんが相続したものが不動産ばかりで,Bさんの手持ち資金にも余裕がなかったような場合
などです。

何の事前準備や事前の資金確保をしていないままに相続が発生してしまうと思わぬ負担を強いられることになりますし,上記のケースのAさんとBさんの間に遺恨が残ってしまうことも避けられなくなります。

現在の税制では,相続税が発生するケースは全体の1割に満たない程度ですが,相続税については課税対象の拡大につながる税制改正が議論されており,将来,相続税の課税が強化されれば相続税を納税する人は増えることになります。

遺産の分け方を考えておいたり,
事前の資金確保をするなど,
相続の事前準備の必要性はますます高まっていると言えますね。

投稿者 南舘・北川・伊藤法律事務所

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