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2013年4月20日 土曜日

成年後見について考える②

こんにちは、弁護士の北川ひろみです。

もうすぐゴールデンウィークですね。
当事務所は暦通り営業しますが、中には、長期休暇をとり旅行や
レジャーなど楽しみにしておられるかたもいらっしゃると思います。
私生活の充実は仕事にも良い影響をもたらしますので、しっかり楽
しみたいですね。

さて、今回も、引き続き成年後見をテーマに取り上げます。
成年後見のうち、実際に判断能力が衰えてから申し立てる「法定
後見」には、判断能力の程度に応じて、次の3つの種類がありま
す。
  ①判断能力が欠けているのが通常である場合 → 後見
  ②判断能力が著しく不十分な場合        → 保佐
  ③判断能力が不十分な場合           → 補助
そして、①~③に応じて、それぞれ
  ①の場合 → 後見人
  ②の場合 → 保佐人
  ③の場合 → 補助人
が選任され、その方々が、本人の判断能力を補います。

通常は、親族のかたが本人の判断能力の様子をみて、①②③の
いずれかに該当すると思われる場合に、必要に応じて、家庭裁判
所に後見人らの選任を申し立てます(法律上、本人、配偶者、四親
等内の親族、検察官などが申立人として規定されています)。
選任された後見人らは、以下のような権利を与えられます。
①の場合 → 後見人は、財産に関する全ての法律行為について
         の代理権を与えられます。従って、例えば、施設との
         入所契約をしたり、持ち物を処分することなどは後見
         人が行うことになりますし、預貯金の管理も後見人が
         行います。本人が自宅を売却しても、後見人は取り
         消すことができます。
②の場合 → 本人が借金をしたり相続を承認・放棄をしたり、増改
         築をしたりするときに、保佐人が同意権と取消権を持
         ちます。例えば、本人がサラ金から借入をしたとして
         も、保佐人が取り消すことができます。そのほか、
         代理権が与えられる場合もあります。
③の場合 → 補助人は、家庭裁判所が定める特定の法律行為に
         ついて同意権と取消権を与えられます。例えば10
         万円以上の買い物をするには補助人の同意が必要と
         定めてもらえば、補助人の同意なく10万円以上の買
         い物をした場合には、補助人がこれを取り消すことが
         できます。

最近は、高齢者を狙った悪徳商売が横行しています。例えば、訪問
販売で十分な判断ができずについつい必要もないのに高額な商品
を購入させられてしまった高齢者の場合には、②保佐や③補助を検
討することを思い出して下さい。
また、かつて、判断能力がかなり衰えている方が、全ての遺産を特
定の親族に相続させるという内容の遺言をのこされたことがありまし
た。その方が亡くなられてから、他の相続人の方は、その遺言は判
断能力の欠けている状態で作成されたので無効であると主張しまし
たが、判断能力の状況を証明することがなかなか難しく、最終的に
はあきらめたケースがありました。判断能力が欠けていると思われ
たときに後見人を選任しておけば、こういう事態が避けられたかもし
れないと思われたケースです。

 
 
後見人らには、親族のほか、弁護士などの法律の専門家、福祉
関係者らが選任されます。親族が対立している場合や実際の管理
が非常に面倒な場合などには、親族以外の弁護士らが選任され
る傾向にあります。

                                    以上


投稿者 南舘・北川・伊藤法律事務所

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